FX初心者が抑えておくべき取引ツール操作に必要な専門用語

まったりFXビギナー
デモトレードを始めようと思ってデモ口座を開設しました。取引ツールに表示している言葉の意味が全く分かりません。何から手をつけていいのか分からないので、最初に抑えとくべき専門用語の意味を教えてください。
記事を書いている私は、FXトレーダー歴7年。1年半のFX下積み体験を経て、現在もFX技術向上のために日々努力を続けながらFXトレーダーとして活動しています。
FX取引ツールに必要な専門用語に関して、実体験をふまえて解説します。
FX初心者が抑えておくべき取引ツール操作に必要な専門用語
FX初心者が抑えておくべき専門用語とは、取引ツールTOP画面に表示されている専門用語です。
言葉の意味さえ分かっていれば、適当に取引ツールを扱うこともありませんし、訳も分からず自分の資産がなくなってしまうこともありません。
各FX会社が提供している取引ツールのスタンダードな画面構成は、おおよそ以下の3つで構成されています。
- 取引ツールTOP画面
- 取引ツール注文画面(TOP画面内)
- 取引ツールチャート画面(TOP画面内)
これから、それぞれの画面から抽出した専門用語を解説していきます。
※知っていて必要なかったら飛ばしながら読んでください。
今回の参考画像は、DMMFX DEMO/STANDARDの取引ツールを使用しています。(※どのFX会社の取引ツールに表記される専門用語も意味はほぼ変わりません。)
取引ツールTOP画面に表記されている中で抑えておくべき専門用語
<参考画像:DMMFX DEMO/STANDARDの取引ツールTOP画面>
ここで、抑えておくべき専門用語は、以下の用語になります。
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・証拠金維持率・純資産・縦玉可能額・建玉(売建玉・買建玉)・通貨ペア・bid/売・ask/買・数量(Lot)・スリップページ・平均約定レート・pips損益・概算損益
これから、一つずつ解説していきます。
証拠金維持率:
「証拠金維持率」=「有効証拠金」÷「ポジション必要証拠金」×100
で表される強制ロスカットの水準を決める基準パーセント。
>>参考:ロスカットとは?初心者が知っておくべき意味【失敗しないロスカット】
純資産:(例:時価評価額(GMOクリック証券))
最初は、口座に入金した合計金額。その後は、FX取引が確定した合計金額。この金額が入金後の金額よりも多くなれば利益で、少なくなれば損失となる。
縦玉可能額:(例:余力(GMOクリック証券))
ポジションを1つも保有していなければ、純資産と同じ数字となります。しかし、1つでもポジションを保有している場合は、必要な証拠金分を差し引かれた数字が表示されます。その数字が、さらにポジションを保有できるか出来ないかの判断材料になります。
建玉(売建玉・買建玉):
保有ポジションのことを意味します。売建玉は売りポジション、買建玉は買いポジションのことを表します。
通貨ペア:
FX取引を行う2国間通貨のこと。(例:USDJPYとは、アメリカと日本との関係性を示し1ドル=〇〇〇円として表現したもの。)
bid/売・ask/買:
言葉のままになりますが、ポジションを『売る』や『買う』を実行すること。
数量(Lot):
通常10,000通貨のことを1Lotと表します。
スリップページ:
ポジションを保有した瞬間に価格がずれてしまうことを表します。「価格が滑った」とも言います。これは、成行注文でも指値注文でも起こりうる現象です。しかし、スキャルピングをやる人以外はあまり関係のない現象です。
平均約定レート:
そもそも約定レートとは、保有したポジションの価格のことを言います。例えば、USDJPYを101.686円で買いポジションを持った場合、101.686が約定レートとなります。
FX取引では、資金(証拠金を引いた額)が許す限り何ポジションでも同時にポジションを保有することが出来ます。
その上で、平均約定レートとは、同通貨での同(買or売)ポジションを保有した場合、保有するすべての約定レートを足して割った価格がここに表示されます。(下図参考)
<参考画像:DMMFX DEMO/STANDARDの取引ツールTOP画面>
よくある質問:平均約定レートって覚えておく必要ありますか?
覚えていた方がいいと思います。
基本、ポジションを1つだけ保有し、その1つを決済するまで他のポジションを保有しない取引スタイルなら関係のない項目です。
しかし、同一通貨ペアで複数ポジションを持つ場合はこの項目の数字が変わってしまうので理解しておかないと、pips損益や概算損益の数字も約定平均レートをベースに代わってしまいます。
pips損益:
保有しているポジションの現在価格と約定レートの差のこと。同一通貨で複数ポジションを保有している場合、平均約定レートとの差になります。
よくある質問:Pipsってどうやって判断するんですか?
取引ツールに表示されている価格うち円表示でも、ドル表示でも、小数点を気にせず数えると6桁で表示されています。その6桁のうち下2桁を1pipsと判断しています。
例えば、現在の価格が102.639で約定レートが102.686の場合、4.7の差があるので4.7pips差があると判断します。
上記の説明は、下図よりの情報引用になりますが、下図のチャートでの表示がAsk表示であることの理解が必要です。
Bitの場合は、この限りではないので価格が変わります。今回の説明では、売りポジションとの差なので、Ask表示が適切ということです。逆に、買いポジションの場合は、Bit表示が適切となります。(下図参考)
<参考画像:DMMFX DEMO/STANDARDの取引ツール・チャート画面/注文画面>
概算損益:
保有しているポジションの損益額。同一通貨で複数ポジションを持っている場合は、その合計損益額。
取引ツール注文画面(選択肢内)に表示される専門用語
<参考画像:DMMFX DEMO/STANDARDの取引ツール注文画面(選択肢内)>
ここで、抑えておくべき専門用語は、以下の用語になります。
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・ストリーミング(成行注文)・指値・逆指値・IFD・OCO・IFO
これから、一つずつ解説していきます。
ストリーミング(成行注文):
リアルタイムで動いている現状価格で、自分で決断しポジション保有を確定する注文方法。
指値:
「この価格で、買いたいor売りたい」と思った価格に注文を先に出しておく注文方法。
注意点は、注文できる範囲は、現在の価格に対して「買いたい」と思う価格が下であること、逆に「売りたい」と思う価格が上であることです。
逆指値:
「この価格で、買いたいor売りたい」と思った価格に注文を先に出しておく注文方法。
注意点は、注文できる範囲は、現在の価格に対して「買いたい」と思う価格が上であること、逆に「売りたい」と思う価格が下であることです。
IFD:
「IF Done」の略です。これも指値・逆指値と同じで、ここでポジションを保有したいと思う価格に注文を先に出しておく注文方法です。
指値や逆指値と違うところは、決済価格も同時にセットします。
OCO:
「One Cancels the Order」の略です。これは、現在保有中のポジションに対して行う注文です。
使い方としては、保有ポジションの利益になる決済価格とここまでの損失を許容する決済価格の2種類の決済ラインをセットする注文です。
その後、どちらかの決済ラインに到達し、決済された時点でもう片方の決済ラインはキャンセルになります。
しかし、使い方によっては、どちらも利益になる決済価格、どちらも損失になる決済価格にセットすることも可能です。これは、初心者には関係ない使い方なのでスルーで大丈夫です。
IFO:
「IF Dane OCO」の略です。内容も、IFDとOCOを組み合わせた注文方法になります。
この価格でポジションを保有したいと考えている価格に、注文ラインと2つの決済ラインを同時にセットできる注文です。
ポジション保有後、どちらかの決済ラインに到達し、決済された時点でもう片方の決済ラインはキャンセルになります。
この注文は、セットした価格に到達しポジションを保有して、その後、保有ポジションを忘れていたしても、予定していた利益か損失しか出ない注文です。
よくある質問:成行注文以外の注文方法っているんですか?
初心者の方には特に、いらない注文方法だと思います。
指値などの近未来を予測して行う取引はチャート分析をしていないと意味がないので、そのような取引方法を使っていない方には全く必要のない注文です。
ちなみに私は、成行注文と指値注文しか使っていないません。なので、トレードスタイルによっても使い道は変わります。
取引ツールチャート画面に表示される専門用語
<参考画像:DMMFX DEMO/STANDARDの取引ツールチャート画面>
ここで、抑えておくべき専門用語は、以下の用語になります。
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・チャート・TICK・ローソク足・ラインチャート・時間チャート・Bid/Ask・横軸/縦軸・テクニカル指標
これから、一つずつ解説していきます。
チャート:
FXにおけるチャートとは、時間によって確定した価格を「バー」や「ローソク足」や「ライン」で表し、それえらを形成したものをチャートと言います。
特に、日本でのFX取引ではローソク足チャートが一番メジャーです。
TICK:
FXでのTickの意味とは、価格が動くごとに変化することであり、最小取引時間の単位です。
その上で、Tickチャートとは、価格が動くごとにチャートを形成するチャートのことです。
ローソク足:
ローソク足とは、時間ごとの値動きを表します。値動きのポイントは、「最高値、始値、終値、最安値」の4つの価格であり、この4つの価格を元にローソク足の1本が作られます。
その結果、始値が終値より上だった場合を「陽線」のローソク足、始値が終値より下だった場合を「陰線」のローソク足と呼びます。
ラインチャート:
ラインチャートとは、時間ごとの終値をつなげて出来たチャートです。
時間チャート:
時間によって確定する「バー」や「ローソク足」を並べてつくるチャートは、「バー」や「ローソク足」を作る時間ごとにあります。
一般的なのは、月、週、日、4時間、1時間、30分、15分、5分、1分です。
各FX会社の取引ツールによっては、加えて3分、20分、2時間、6時間、8時間、12時間など、数多くの時間チャートがあります。
Bid/Ask:
この項目は、ローソク足を作る4つの価格を買値価格にするか、売値価格にするかを決めるものです。切り替えることでチャートが若干変わります。
FXでは、今の価格で「買いたい」価格と同じ瞬間に「売りたい」価格は若干ですが差があります。その価格差を「スプレッド」と言います。これは、FX会社の手数料です。
>>参考:FXとはなにか?初心者がまず知っておきたいFXの基礎知識【始める前に知りたい知識】
横軸/縦軸:
チャートの横軸は「時間」を表し、縦軸は「価格」を表します。
テクニカル指標:
ローソク足に使われた価格などを用いて計算し、チャート上に表示させることのできるツールのことです。インディケータとも呼ばれるチャート分析に使用するツールです。
移動平均線・ボリンジャーバンド・一目均衡表・MACDの4つが有名ですが、他にもたくさんあります。
よくある質問:ローソク足以外のチャートって覚える必要ありますか?
基本、必要ありません。
チャートを見るのであればローソク足チャートのみで大丈夫です。
私もFX取引をする時は、ローソク足チャートしか見ていません。
よくある質問:チャートって何のためのツールなんですか?
FX取引をギャンブルとせず、戦略的に攻略するためのツールです。基本、通貨ペアの価格だけで取引するのはギャンブルです。
チャートには、様々な情報が詰まっています。そのチャート分析することで、戦略的にFX取引を攻略することができます。
私のFX取引も、毎日チャート分析をすることから始めます。チャート分析が終わった後、攻略できそうな通貨ペアで絶好のタイミングまで待って取引をします。
よくある質問:チャート分析の勉強ってした方がいいですか?
FX取引をするなら勉強をした方がいいと思います。
チャート分析をせずにFX取引を行うことは、ギャンブルだと思います。世間一般に言われる「FXってギャンブルだよね!」という、風潮そのものです。
勉強の仕方としては、「独学」「スクール」とありますが、それぞれに、メリット・デメリットがあるので、しっかり思案して自分に合った勉強法を見極めることが大事だと思います。
>>参考:初心者がFX取引を始めるまでに勉強すべき3項目と流れ【勉強法は3つ】
まとめ
・証拠金維持率・純資産・縦玉可能額・建玉(売建玉・買建玉)・通貨ペア・bid/売・ask/買・数量(Lot)・スリップページ・平均約定レート・pips損益・概算損益・ストリーミング(成行注文)・指値・逆指値・IFD・OCO・IFO・チャート・TICK・ローソク足・ラインチャート・時間チャート・Bid/Ask・横軸/縦軸・テクニカル指標
覚えておくべき専門用語の数は多いですが、FX取引には欠かせないものなので、頑張って覚えましょう。